不妊治療

高齢での妊活のリスクを学んでおこう

一昔前は35歳を過ぎてからの出産を高齢出産としていました。
ところが現在は40代になってから結婚や出産をする人が増え、妊活を始める時期も年々遅くなっている傾向があります。
35歳を高齢出産としているのは、卵子の老化が始まる時期だからです。

今は35歳で出産してもあまり高齢出産というイメージを持たなくなっています。
これは晩婚化の影響もあり、高齢出産する人が増えているからですが、35歳はまだまだ若く思えても、体の中では確実に老化が始まっているのです。
多少個人差はありますが、35歳から卵子の老化が始まるため、高齢出産のリスクは年々高まっていきます。

35歳を高齢出産のボーダーラインにしていたのは、こういった理由があるからです。
卵子が老化すればどうしても質が低下します。
このため妊娠の可能性も低くなるため、排卵が正常に行われていても、受精の確率が低くなり妊娠しにくくなっていきます。
もちろん個人差もありますが、40代になると不妊の確率は60%になるとも言われています。

高齢出産のリスクは不妊症の確率が高まるだけではありません。
染色体異常を起こす確率も高くなります。
染色体異常により、ダウン症の子供が生まれる確率が高くなるのです。
これも個人差はありますが、母親側に染色体異常の原因が起こる確率も80%とかなり高くなります。

もちろんダウン症の子供が生まれる確率は若い人にもあります。
しかい20代では1,00分の1の確率でも、40代では1,000分の10の確率になります。
数にしてみると少ないように思えますが、10倍もリスクが高くなるのは明らかです。

もちろん高齢出産をしてはいけないという事でもありませんし、ダウン症の子供を産んではいけないという事でもありません。
障害についての考え方は人それぞれですし、家庭によっても違います。
ただ高齢と言われる年齢になってからの妊活は、リスクが伴うということは理解しておく事が大切です。